2013年2月11日月曜日

伝熱工学のメモ

熱伝達について

固体表面と流体の間の対流による熱伝達には流れによって2種類に分類される.
1.自由対流(free convection)         流体の温度による密度変化による対流
2.強制対流(forced convection)     外部動力源による強制的な対流

いずれも熱伝達はニュートンの冷却法則


で表される.ここでQは単位時間あたり移動する熱量,Aは表面積で,θは固体の温度,tは流体の温度を表し,αは熱伝達係数である.一般にαは表面の粗さや形状,温度差などの複雑な関数であり関数系を求めることができないので,冷却法則を用いて定義する.つまり


を熱伝達係数αの定義とする.熱伝達係数αを求めるには定義式の右辺の物理量を測定する方法と,もう1つ別の方法がある.その方法について解説しよう.

固体ごく近傍で流体は止まっているとする近似はよく出てくるだろう.この近似をここでも使う.その固体ごく近傍での静止した流体についての熱伝達を考える.これより単位時間当たりの熱量の移動Qは熱伝達係数をλとして


とも表せる.以上の2式より系の代表長さをlとして無次元量を作ることができる.


これはヌッセルト数と呼ばれる.これでヌッセルト数がわかれば熱伝達係数αを決定することができることがわかる.(λは物性値であり,値がわかっている.)

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